虚空にて我れ歌詠むは君がため 何をかなさん ならで散るとも
照滴047
本文
虚空にて我れ歌詠むは君がため 何をかなさん ならで散るとも
形式
#短歌
カテゴリ
#9.日常・生活
ラベル
#日常 #恋愛 #空
キーワード
#虚空 #歌 #君のため #行為の意味 #散る
要点
虚空の中で歌う行為の意味と、恋する人への献身を表現。
現代語訳
虚空の中で歌を詠むのは君のため。何かを為そう、たとえ成功しないで散っても。
注釈
虚空にて我れ歌詠む:五感や空間の制約を超えた真理の世界(虚空)で、自己の心が歌を詠む。
ならで散るとも:たとえ散ってしまっても(無常であっても、死んでも)。
解説
愛や献身は結果ではなく行為自体に意味があることを示す。日常の行動を詩的に宇宙的視点で捉える短歌。
深掘り_嵯峨
無償の愛と創造の行為を詠んだ、壮大でロマンティックな歌です。肉体が滅び(散るとも)、行為の結果として何も残らなくても(何をかなさん)、「君がため」という無私の愛がある限り、真理の世界(虚空)で歌を詠み続けるという純粋な意志を表明しています。
愛する者への奉仕と、創作活動(歌を詠む)が無常を超えた価値を持つという、究極の献身を示唆しています。